富士山溶岩のスパイラクル
富士山溶岩のスパイラクルの写真 富士川河口付近の地図

 富士川河口付近の水神には富士火山旧期の大渕溶岩水神タイプ溶岩が分布する。本溶岩は富士火山旧期の特徴である大型の斜長石が目立つ、普通輝石かんらん石玄武岩である。本溶岩は富士川橋砂礫層の上位に累重している。本溶岩は、縄状溶岩などが観察されるパホイホイ溶岩であるが、湿潤な富士川橋砂礫層に流出したため、富士川橋砂礫層中の水分が溶岩の熱によって蒸発し、その圧力により上位の溶岩を突き破ったためにできるパイプ状の穴(スパイラクル)が観察できる。河川のような水中と陸上の境界環境の溶岩の産状として重要である。なお、南松野の芝川溶岩でも同様な産状が観察される。

(山本玄珠)