白倉峡の三波川変成帯
白倉峡の三波川変成帯の写真
白倉峡の地図

(国土地理院 1:25,000 秋葉山)

 白倉峡は,静岡県内に分布する三波川変成岩類の露出が最も良く,約1kmの遊歩道に沿って,黒色片岩・緑色片岩・砂質片岩・紅簾片岩などが露出している.これらが小規模な断層を伴うとともに,様々な規模,構造をもって褶曲している様子を観察することができる.この複雑な変形構造に伴って,多くの地点で滝や淵が形成されている.写真は「金山の滝」である.この滝は,褶曲の背斜軸から始まり,翼部に沿って流れ落ち,滝壺が向斜軸の部分にあたっている.また,滝と淵をつくる比較的大きな褶曲の中に,より波長の短い褶曲が見られる.近年,遊歩道及びその周辺が荒れ始め,立ち入り禁止の箇所もある.早急に整備し,静岡県内有数の三波川変成帯の観察地として保存してほしいものである.

(森田明宏)