有度丘陵のロッセリア
有度丘陵のロッセリアの写真
有度丘陵近辺の地図

(国土地理院 1:25,000 静岡東部)

 日本平東面の有度丘陵では,根古屋層上に久能山層が不整合関係で重なる.この付近の久能山層は海底谷〜ファンデルタの前置層の層相を示す.ファンデルタ前置層のフォーセット面にはロッセリア(Rosselia socialis)の生痕が密集する部分がある.ロッセリアはフサゴカイの生痕と考えられており,上総・下総層群など泥質物が供給される砂質な外浜〜陸棚の環境に多産するが,礫質な地層では,あまり知られていない.ここでは礫が覆瓦構造をつくって堆積する高エネルギー・高ストレスな環境下でトランケートされ,押し倒されつつも巣穴を修復し,上方に成長しており,海進期のロッセリアの特徴を有している.

(佐藤弘幸)